玄人目線と見るコンバート

打者

プロ野球の魅力をより楽しむためには、玄人目線で試合を楽しむことも必要です。

プロ野球では一般的に、それぞれの選手が、自分に一番適したポジションで試合に出場していますが、その中には体型の変化や適正などによって、ポジションを変更する選手も稀にいます。こうしたポジションの変更をコンバートといいますが、新しいポジションに変更された選手がさらに活躍をするケースもよくあるために、選手の能力を見極める監督やコーチの手腕が期待されています。

プロ野球ではこれまでにもさまざまな有名選手がコンバートをしてきましたが、その中でも特に有名なのが阪神タイガースに所属していた田淵幸一選手です。田淵選手はもともとキャッチャーとして試合に出場していたのですが、怪我などの影響で後に外野や一塁手のポジションに転向しています。キャッチャー以外のポジションでも、監督が田淵選手を試合に出場させたかったのは、田淵選手に並外れたバッティング力があったからです。特に田淵選手は長打力に優れており、1972年から1976年のシーズンでは5年連続30本以上の本塁打を打っています。

西武ライオンズに移籍して一塁手にコンバートされた後でも、田淵選手は1980年のシーズンで43本のホームランを打っています。